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出会い |
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| ここは静かの森の奥深いところ。 人間には決して見つける事が出来ない妖精だけの世界。 この森の妖精たちを治めるエクシードは一人娘のフェリシアに美しい指輪をわたしました。 「この指輪を付ければ、晴れて大人になり、永遠の命が授けられる。儀式の日まで大切に持っていなさい。」 それは、とても美しい指輪でした。 |
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しかし、親友のレイアとふざけているうちに、その指輪を無くしてしまいました。 フェリシアとレイアは一生懸命指輪をさがしましたが見つかりません。 さがしながら森の外れまで来たとき、レイアが一人の青年と出くわしました。 その青年はフェリシアの指輪を持っていて、めずらしそうにながめていました。 「どうしよう人間に取られちゃった!」 「だっ、大丈夫よ。人間には私たち妖精の姿は見えないから。」 妖精の姿は人間には見えないので、二人はこっそり忍び寄って指輪を取り返そうと考えました。 フェリシアはそーっと近付き、指輪を取ろうとした瞬間、青年に捕まってしまいました。 見えないはずの妖精が、青年には見えていたのです。 フェリシアとレイアのやり取りも、はじめから分っていました。 「無礼や奴だな!人の物を勝手に取るな!」 「はっ放して!それは私の物よ!」 |
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青年はフェリシアたちが嘘を言っていないと分ると、指輪を返しました。 その青年はケイと言い、音楽と自然を愛していました。 「ねぇ。それは?」 ケイは持っていたフルートを見ながら 「あぁ、これ?これは僕の相棒。」と言いました。 「聞かせてくれる?」 青年はフルートを吹いて、フェリシアたちに聞かせてあげました。 フェリシアとレイアは素敵な音色に思わず踊りだしました。 フェリシアはケイを好きになってしまいました。 |
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フェリシアの想い |
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ケイと別れた後もフェリシアの想いは募り、胸が熱くなるばかりです。 レイアは心配して言いました。 「フェリシア、妖精が人間を好きになってはいけない。これは妖精の掟よ。」 「私は妖精の長、エクシードの娘よ。人間なんか・・・。」 それでも、ケイへの想いは断ち切れず、こっそり会っていました。 ケイもフェリシアが好きになっていました。 しかし、フェリシアが妖精であることを、どうしても信じられませんでした。 ちょっと変わった女の子だと思っていました。 ある日、フェリシアはエクシードに言いました。 「私、素敵な人間に会ったの。その人間は私たち妖精が見えるのよ。ここに招待したいの。」 それを聞いていた妖精たちは大変な騒ぎになりました。 エクシードはしばらく考えて言いました。 「その青年をどうしても連れて来たいのならば、例の暗闇の道を一人で通すのだ。」 暗闇の道は、普通の人間なら、あまりの怖ろしさに逃げ出してしまうようなところです。 その道を通して、青年の勇気を試そうとしているのです。 「とても無理ね。」と妖精たちは口々に言いました。 |
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静かの森へ |
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フェリシアは、そんな言葉を無視してケイに会いに行きました。 「ケイ、あなたを妖精の森に招待したいの。」 「ぜひ、行ってみたい。妖精の森をこの目で見てみたい。」 フェリシアは暗闇の道までケイを案内しました。 「ケイ、ここから先は一人で進んでほしいの。これは森の掟。ここを通り過ぎないと妖精の森には行けないの。」 「わかった。何があっても通って見せるよ。」 進むにつれて、森はだんだん暗くなってきました。 突然、猛烈な風が吹いてきて、吹き飛ばされそうになりました。 フェリシアの声が、どこからともなく聞こえてきました。 「ケイ、心をおだやかにして。これは幻なの。」 ケイが落ちつきを取り戻すと、嘘のように風が止みました。 |
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さらに先に進むと、周りの木がざわざわと動きはじめました。 「なっ何だ!?」 柳の妖精たちがケイを取り囲み、枝をからませてきました。 「うわー!気持ち悪い!あっちへ行け!」 「ケイ。落ち着いて!あなたの勇気を試しているの。」とフェリシアが言いました。 「ええい。どうにでもしろ!」ケイはじっと動かなくなりました。 柳の妖精たちは、ゆっくりと去って行きました。 「どこまで続いているのだろう。妖精の森はまだなのかなぁ。」 |
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しばらく進むと、先の方にフェリシアの姿が見えました。 「フェリシア、妖精の森に着いたのかい?」 「ケイ、うれしいわ。こっちよ。」 ケイはフェリシアについて行こうとしました。 すると、「ケイ、それは私のにせ者よ。だまされないで!」と声がしました。 「あっ。フェリシアじゃない。お前は誰だ!」 「あはははっ!だまされたわね。」 その妖精は、ひとしきりケイをからかうと、去って行きました。 「いったい、いつまで続くんだ。」 さらに進むと、森がひらけて、広場のようなところに出ました。 |
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静かの森の舞踏会 |
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ケイが後ろを振り向くと、エクシードが立っていました。 「青年よ。よく来た。」 エクシードの威厳ある姿に、ケイは思わずひざまづきました。 「お父様、この方よ。」うれしそうにフェリシアが出て来ました。 「ケイです。」 妖精たちが広場に集まって来ました。 ケイがフルートを吹くと、妖精たちが踊りはじめ、舞踏会になりました。 楽しい時間をすごして、ケイは帰って行きました。 夜もふけて、妖精たちは眠りにつきました。 |
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小鳥がさえずり、木漏れ日が広場を照らすころ、遠くから、地響のような音が聞こえて来ました。 「なんだ?この音は。」 「大地が揺れておる。」 鳥の妖精がエクシードに駆け寄って言いました。 「エクシード様。人間たちが森の木を切り倒しております。」 フェリシアは急いでケイに会いに行きました。 レイアも、こそっりついて行きました。 |
永遠の命 |
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「フェリシア、昨日は楽しかったね。」 「ケイ、大変なの!人間たちが森の木を切り倒しているの!」 「なんだって!よし、ぼくが行って調べてみる。」 フェリシアは立ち去ろうとしたケイを呼び止めました。 「ケイ、ちょっと聞いてもいい?人間は100年生きられないって、本当?」 「そうだね。たまに、100年以上長生きする人もいるけど、ほとんどの人は100年も生きられないね。」 「かわいそう・・・」 「えっ?」 「私たち妖精は永遠に生きるのよ。」 「永遠に生きて・・・生きるのに飽きないかなぁ。」 「なんですって!?」 「永遠に死なない・・・。永遠に死ねない・・・。でも、永遠の命って、夢なんだろうなぁ。」 「ケイ。私、迷っているの。」 |
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フェリシアは指輪を見つめました。 「ともかく、後でまた会おう。」 そう言うと、ケイは去って行きました。 その様子を木陰で見つめる妖精がいました。 「フェリシア。あなたの気持ちは痛いほど分るけど、私たちは妖精なのよ。」 それは、レイアでした。 レイアは口には出しませんでしたが、ケイの事を愛していたのです。 しかし、人間と妖精は結ばれてはいけないと言う掟を守って、あきらめていたのです。 フェリシアとケイが会うたびに、燃える想いを押し殺し、二人の姿を木陰から見つめていました。 レイアはケイについて行きました。 |
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誇り高きオジサンたち |
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ここは森の外れ。 作業服を着たオジサンたちが忙しそうに働いていました。 ケイはオジサンたちに近付きました。 「あれ?キミキミ。ここは建設現場だ。関係者以外は勝手に入ってはいかん。」 「皆さんここで何をしているんですか?」 「この森を開発して住宅地にするんだ。今はそのための測量をしているんだよ。」 「え?開発??森はどうなるんですか?」 「森は無くなってしまうけど、緑豊かな街になる。住宅もたくさん出来るし、街を一望できる高層マンションも出来るんだ。天気の良い日は海も見えるかもしれない。凄いだろう。」 「なんですって!?やっ、止めて下さい。森を破壊するのは止めて下さい!」 「君!いきなり現場に来て失礼な事を言うんじゃない。正式に許可も取っているし、周辺の住民も便利になると喜んでいるんだ。まあ、心配しなさんな。人に優しい住み良い街をつくるんだから。」 |
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「いや・・・。そうじゃなくて、ここには・・・この森には妖精が住んでいるんです。人には優しいかもしれないけど、森が無くなったら妖精たちは生きてゆけなくなる!」 「・・・ははは。妖精か。私も子供の頃、妖精は本当にいると思っていたよ。こう見えてもオジサンだって自然は大好きなんだ。さあさあ、夢物語はそれくらいにして家に帰りなさい。ここにいたら危険だぞ。」 「お願いします!森を破壊しないで!」 「いい加減にしなさい!これだけの大規模なプロジェクトをキミ一人のわがままで止めるわけにはいかないんだ。さぁ、あっちへ行った行った!」 ケイは現場からつまみ出されてしまいました。 |
フェリシアの妖術 |
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髭を蓄えた初老の男性が、若い男を引き連れて現場にやって来ました。 「社長、作業は順調に進んでおります。測量が終わり次第、土木工事に入る予定です。」 「遅いな。」 「は?」 「もっと早く出来んのか?」 「はぁ、工程的には十分早いと思いますが。」 「急がせろ。君はこのプロジェクトの責任者だろう?最後まで責任者でいたいなら、もっと急がせろ。」 「はっ、はい!全力を尽くします。」 エクシードとフェリシアが二人の会話を聞いていました。 「妖精の女は妖術が使える。フェリシア、お前の母さんにも強い力があった。あれを見ろ。あの人間は森を破壊しようとしている張本人だ。あの人間に妖術をかけて、森の破壊を止めるのだ。」 |
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「わかりました。お父様。」 フェリシアは社長の背後に回り、「えい!」と気合いを入れました。 「うっ。」 ばったりと、社長が倒れました。 「しゃ、社長!大丈夫ですか!?まったく、年を考えずに無理するから・・・。」 「うっうーん。何か言ったか?」 「いっ、いえ。なにも。社長、大丈夫ですか?」 「わしは大丈夫だ。ん?なんであそこの木は倒れているんだ?」 「測量の邪魔になるので切ったんです。土木工事に入れば、全部切り倒しますので。」 「なっ、なにぃー!木を全部切り倒すと!?誰がそんなこと指示した!」 「へ?開発して住宅地にするには木を切り倒さないと・・・。もちろん、使えそうな木は移植しますけど。」 「開発して・・・住宅地に・・・。ばっ!ばかものー!!誰が住宅地にするなどと言った!」 「しゃ、社長の指示で進めているんですよ。社長が開発しろとおっしゃったじゃないですか。」 「そんな事・・・、言った憶えはない!ただちに工事を中止しろ!ここは自然を活かした公園にするんだ!」 「ええぇー!こっ、公園!今さらそんな・・・。あぁ、もう。わがままな社長なんだから・・・。」 「何か言ったか?」 「いっ、いえ、なにも。」 「ともかく、これ以上木を切るな!ここは公園にする!いいか、森を活かした公園だぞ。住宅は一切建てん。公園として計画を練りなおせ!」 「はっ、はい!」 |
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レイアの死 |
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「よーし。休憩終わり。作業始めるぞ。」 「監督。さっきの青年がまた来てますよ。」 「無視無視。相手にしてたら作業が進まない。おーい!見通しが悪くて測量できないから、そこの木を切ってくれ!」 「この木ですね。けっこう立派な木だなぁ。ちょっと待って下さい。チェーンソー持って来ます。」 「早くしてくれよ。」 「お願いします!木を切るのは止めて下さい!」 「キミ。さっき言ったことを聞いてなかったのか?工事を止めるわけにはいかないんだ!」 「お願いします!お願いします!」 |
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「おーい。倒れるぞー!」 押し問答をしている間に、作業員が木を切り倒していました。 「キミ!そこは危ない!早くどいて!」 「え?」 ケイは何が起こったのか、すぐには理解できず、ぼーっと立っていました。 バキバキバキ! ケイの上に木が倒れかかって来ました。 「ケイ!危ない!」 とっさに、レイアがケイを押し倒しました。 ドーン! 「大丈夫か!」 作業員たちがケイに駆け寄って来ました。 「だから言ったじゃないか!ケガはないか?」 「うーん。はい、なんとか。」 「良かった。一時はどうなるかと思ったぞ。」 「すみません。あっ!」 |
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ケイはレイアが木の下敷きになっているのに気付きました。 「レイア!」 「ん?何言ってるんだ?」 オジサンたちは何があったのか理解できませんでした。 「木を!木をどけて下さい!」 ケイは木を持ち上げようとしましたが、一人では持ち上げられません。 「どうした!何かはさんだのか!?」 オジサンたちも手伝って、木を持ち上げました。 「レイア!レイア!しっかりしろ!」ケイは木に押し潰されて、ぐったりとしたレイアに呼び掛けました。 あっけに取られてボーッと見ていたオジサンたちは気を取り直して。 「木に話しかけている。かわいそうに・・・。」 「森に妖精が住んでいるとか、訳の分らない事を言っていると思ったが、そういう事だったのか。」 オジサンたちは気の毒そうにケイを見ていました。 |
| 「おーい!作業は中止だー!」責任者が駆け寄って来ました。 「えー、どうしてですか?」 「計画変更だ。ここは公園にする。自然を活かした公園だ。」 「いきなりそんな事言っても。もうこんなに木を切っちゃいましたよ。」 「分ってる。これは社長命令だ。これ以上木を切るなよ。一本でも切ったら、私の首が飛ぶ。」 「じゃあ。切っちゃいますか。」 「うわー!切るなぁー!」 「冗談ですよ。よーし!引き上げるぞー!」 「監督。どうします?」と作業員の一人がケイの方を見て言いました。 「ほっておけ。彼の中では妖精は死んだようだ。妖精が死ねば、いずれ夢からさめるだろう。」 オジサンたちはケイを残して帰って行きました。 |
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「レイア、どうして。僕のために・・・。」 フェリシアが駆け寄って来ました。 「ケイ!ここは公園になるのよ。私の妖術が役に立ったわ。・・・レイア?どうしたの・・・。」 「僕を助けようとして、木の下敷きに・・・。」 「えっ!レイア!レイア!」 レイアは力なく言いました。 「フェリシア・・・ごめんね・・・私、森の掟を守れなかった・・・。」 「レイア!死んじゃだめだ!死なないでくれ!」 「ケイ・・・私、あなたが好きだった・・・あなたに抱かれて、うれしい・・・。」 森の中から妖精たちが集まって来ました。 「もう少しで永遠の命が授けられたものを。」 エクシードがケイに近付いて言いました。 「ケイ、お前の働きには感謝する。しかし、人間とは一緒に暮らせないようだ。フェリシア、帰るぞ。」 妖精たちはレイアの亡きがらを運んで行きました。 「フェリシア、せっかく友達になれたのに。僕のせいでレイアを亡くしてしまって・・・。」 「ケイ、愛してる。心から。」 「フェリシア。もう、会えないのかい?」 「会いたい・・・でも、分らない・・・。」 「また、会えるよね。」 「・・・私たちは妖精なの。妖精は森を守らなくっちゃ。森が無くなったら私たち妖精は生きてはゆけないの。でも、人間だって同じよ。森が無くなれば人間も生きてはゆけないわ。だって、人も動物も自然の一部なんだもの。」 「フェリシア・・・。」 妖精たちは、森の奥深くへ帰って行きました。 ケイは、それを黙って見守るしかありませんでした。 |
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再会 |
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公園のベンチで女性が静かに本を読んでいます。 ここは、かつて「静かの森」と言われていた公園。 一人の青年がベンチの前を通りかかりました。 ふっと立ち止まり、小さくなった森の方をながめてつぶやきました。 「フェリシア…。」 その青年はケイでした。 ケイは森が公園になってからも、毎日、「静かの森」に来ていたのです。 「フェリシアはどこに行ってしまったんだろう。もう会えないのかなぁ。」 「会えるわ。」 静かに本を読んでいた女性が、独り言のように言いました。 ケイは女性の方を見ましたが、帽子をかぶっているので顔は分りませんでした。 「会えるわ。あなたが会おうと願い続ければ。」 その女性はケイの方を向いて、微笑みました。 |
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「フェリシア!フェリシアじゃないか!帰って来たんだね!」 「帰って来たんじゃないの。ずっとここに居たのよ。森はずいぶん小さくなったけど、みんなここで暮らしているわ。」 「なぜ、今まで?」 「森が小さくなって木々の力が弱くなってしまったから、私たち妖精の力も弱ってしまったの。森を元気にするのに大変だったのよ。」 「そうか…。でも、会えてよかった。森のみんなは元気かい?」 そう言うと、森の中から妖精たちが出て来ました。 「ケイ、元気?相変わらずいい男ねぇ。」 「みんな!よかった。」 「ケイ、またフルートを聞かせて。」 「よし!」 ケイがフルートを吹き始めると、妖精たちはフルートに合わせて踊りはじめました。 初めて会った、あの時のように。 |
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